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【ポストクラシカル】TOMOYA NAKA – ELEMENTS Concertの開催が決定。Yuki Murata,Miho Suzukiが参加

2013年にAYからリリースされたTOMOYA NAKAのファーストアルバム「ELEMENTS」。
坂本龍一、植松伸夫、小林武史を始めとした多くの作曲家から高い評価を受ける作曲家兼ピアニストのYuki Murataを迎えリリースされた本作はピアノのみというシンプルな構成でありながらもその楽曲性の高さで大手CDショップ等でも大きく展開された。
また、世界的なアンビエントアーティストであるbvdubの耳にもとまり、彼のMIX TAPEにもエンディング曲として「Rainy Song」が収録される等、海外においてもポストクラシカルやアンビエント系のリスナーを中心に話題となる。
そしてリリースから1周年を記念し、アルバム「ELEMENTS」で全編のピアノを担当したYuki Murata。
そしてアルバム最終曲「Requiem」でボーカルを務めたMiho Suzukiが出演する1日限りの特別公演が2014年7月27日(日)に代々木上原MUSICASAにて開催決定。

TOMOYA NAKA – ELEMENTS CONCERT
2014年7月27日(日)代々木上原 Musicasa
会場:18:30
開演:19:00

前売:3500円
当日:4000円
※前売りチケットご購入の方にAY Label Sampler 02を当日プレゼント

TOMOYA NAKA : Produce
Yuki Murata : Piano
Miho Suzuki : Vocal

特設サイト
http://elements.anay.jp/
http://www.anay.jp/news/tomoya-naka-elements-concert/

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Tomoya Naka : Produce
16才で音楽家としてのキャリアをスタート。クラブDJを目指しながら、並行して作曲を行うようになる。以後、修業時代としての10年間、ハウス、ミニマル、ヒップホップ、ダブ、ジャズクロスオーヴァー、モダンジャズ、エレクトニカ、ワールドミュージック、クラシック、現代音楽、邦楽、教会音楽といった様々な時代の音楽様式、または文化を吸収。数千に渡る作品を生み出した。しかし、2010年の7月。修業時代の決別として、それまでに編んだ作品のほぼ全てを焼き払い、新たに本格的な作曲活動を開始。2013年には作曲家兼ピアニストの村田有希を迎えたファーストアルバム『ELEMENTS』をAYから発売した。

Yuki Murata(Films/Anoice/RiLF/Ricco Label) : Piano
0才で初めてピアノに触れ2才で作曲を始めた、生粋のピアニスト/コンポーザー。日本国内だけでなくフランスやカナダでピアノと作曲を学び、ピティナグランミューズや国際ピアノデュオコンクールなどの多くのクラシックピアノコンクールにて優勝/受賞する。 2006年インストバンドAnoiceのメンバーとしてボストンImportant Recordsよりデビュー。その後、ソロ名義Yuki Murataに加え、RiLF(Anoiceのメンバーとmatryoshkaのヴォーカリストcaluによるポストロックバンド), films(Anoiceのメンバーを含む、数人の演奏家によるダークファンタジーミュージックユニット), cru(AnoiceのTakahiro KidoとYuki Murataによるポストクラシカルユニット), The Frozen Vaults(Yuki Murata, Dave Dhonau, Tomasz Mrenca, Harry Towell, Bartosz Dziadoszによるアンビエントミュージックユニット)等のプロジェクトにも参加し、多くの作品を自身の音楽レーベルRicco Label等からリリース。坂本龍一、小林武史、植松伸夫を始めとした多くの作曲家から高い評価を受ける。 また、UKのCan Evgin監督映像作品「Internet is a Desert」の音楽をAnoiceのTakahiro Kidoと担当し、ヴェネチア国際短編映画祭で受賞。Studio Mangosteenの短編アニメーション「Li.Li.Ta.Al.」の音楽を、同じくTakahiro Kidoと担当し、ベルリンとアヌシーの各国際映画祭にてノミネート、札幌国際短編映画祭にて最優秀作曲賞を受賞。東京丸ビルグループでの日曜コンサートのレギュラーや、来場者数32万人を記録した音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」での司会進行と演奏でも注目を集める。さらに、上記、各プロジェクトのメンバーとしてルイヴィトン等のCMの音楽制作に参加。ソロ名義でも国内外のテレビ番組のBGMを作曲し、編曲家としても様々なアーティストのタイトルに携わっている。

Miho Suzuki : Vocal
エリザベト音楽大学宗教音楽学科オラトリオ・カンタータコースを経て、同大学院音楽研究科宗教音楽専攻修了。声楽を故 鈴木仁、ウーヴァ・ハイルマンの各師に師事。これまでにG.F.ヘンデル作曲「メサイア」、「エジプトのイスラエル人」、J.S.バッハ作曲「ロ短調ミサ」「ト短調ミサ」など、主に宗教声楽作品のソリストを努める。また、CD「近代唱歌集成聖歌の世界」(ビクターエンターテイメント)、「カルミナ・セークリ」に参加している。

Tomoya Nakaの1st Album「ELEMENTS」がAYからリリース

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28歳の作曲家Tomoya Nakaの1st Album「ELEMENTS」がAYよりリリース。
PianoにAnoiceやFilmsでの活動でも知られるRicco Label所属のYuki Murata、MIXエンジニアに同じくRicco LabelのTakahiro Kidoを迎えた16曲のピアノソロアルバムが完成。

Tomoya Naka『ELEMENTS』(AY026)によせて―Aから拡がる成分
文=松浦 達(COOKIE SCENE)

Tomoya Nakaこと、中智彌(なかともや)は広島在住にして、若干28歳の気鋭の作曲家である。多彩なメディアへの曲提供やライヴ活動も目立っていたが、こうしてファースト・ソロ・アルバム『ELEMENTS』が届けられた。彼が作曲はもちろん、コンポーズもおこない、東京をベースに訴求性を高めているレーベル〈Ricco〉からYuki Murata(Anoice,RiLF)がピアノの演奏を担い、そのレーベル・オーナーのTakahiro Kidoがミキシングを担当している。
また、今作のA&R面でのディレクションとプランニングを行なったKatsuyuki Taguchi の存在もあり、東京から電子音楽を主軸に良質な作品を提供し続けている〈AY〉からのリリースとなる。要は、現在進行形の先鋭たち、レーベル間で組み合った試みといえる。

〈AY〉および、〈Ricco〉のアーティストたち、カタログ群から想像は出来るかもしれないが、今作もいわゆる、ポスト・クラシカルに属する要素が強くうかがえる。たとえば、ダスティン・オハロラン、ジャン・フィリップ・コラール・ネヴェン、ヤロン・ヘルマンに通じる繊細さと冒険性が現前しており、また、要所には、アンナ・ローズ・カーターさえも思わせる、上品でたおやかな翳りを帯びたピアノ・タッチからはサイレント・フィルムのような、ざらりとした質感とこまやかな息遣いがかすかに遠く聴こえてくる内容になっている。

そして、饒舌なピアノがふと息を止める瞬間のいとまに、ただ、音は故意の響きを惹起せしめる。
西洋楽理書をひもとけば、ピアノの丁度、中心にあたる鍵盤から出すことができる、一気圧下での一秒間、四百四十回もの空気を揺らせる音は「A」と呼ばれる。日本では、「イ」。Aからアルファベットが拡がってゆく過程が、このアルバム・タイトルたる“Elements”を示唆する気がする。要素、成分そのものということ、と、曲中の音を構成する体系と記号、それらをしたたかにはぐれる側道までを包摂する意味性。
最後には、幽玄にMiho Suzukiのフィメール・ヴォイスも聞こえてくる。曲名は「Requiem」。つまりは、遠い声と、近いピアノをなだめるようなフィーリングを縫いとめた上で、鎮魂のための静謐な祈念のような何かの残映がかすむ。

ポスト・クラシカルという音楽が時おり陥りがちな安易な匿名性の距離を越えてゆくのは、メロディーになりえない無音の差分といえるだろうか。「音が無い」のではなく、そこに「無い音」を置くことで、気が付けば、16曲の時間軸は歴史に垂直に立っている。垂直に立った音の時間軸はいつまでも褪せることなく、軽やかに泳ぐように成分要素表を書き替えてゆくだろう。

この『ELEMENTS』は、聴くたびに思わぬ発見、気付きがある作品であり、自然音やアクシデンタルな雑音、生活音を巻き込みながら成立するように、日常とつながった場所で優しく柔和に、多くの聴取者たる生活者を待っていると願ってやまない。

http://www.anay.jp/ay026/